本日は
喬 織人役・熊谷健太郎さん、
西央凛々斗役・小野友樹さんの
収録後のキャストインタビューをお届けいたします!
学問オタクのα・喬とクラスの人気者のΩ・西央。
同じクラスでもあまり話したことのない二人が、ある日をきっかけに××な関係に…!?
性格も環境も異なるけれど惹かれあう不思議な関係を、繊細に、情熱的に演じていただいた熊谷さん、小野さん。
作品を深く読み込んでくださったロングインタビューを公開!
アニメイト特典CDには
コミックス特典漫画を音声化した
ショートドラマ『ヒートの予感』と
作品への熱いご感想や、とあるアクシデントに驚いた収録裏トークで盛り上がった
熊谷健太郎さん&小野友樹さんのフリートークを収録

店舗特典はなくなり次第終了となりますので
どうぞお早めのご予約を

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──収録を終えてのご感想をお願いいたします。
熊谷:上下巻の原作を二日にかけて収録した経験が初めてだったので、一枚目の収録のあと、二枚目に向かう間に自分の中で整理したり反芻したりする時間を経て演じる喬という、新しい感覚で収録できました。作品のことを考えている数日間、キャラクターと一緒にいるような気持ちになっていたので、収録中にシーンが進んで台本の残りが少なくなっていくたび、西央を演じる友樹さんとの掛け合いが進んでいくたびに、「ああ、終わってしまうんだ」と切なくなるような、とても充実した楽しい収録でした。
小野:漫画二冊分を二日間で収録する形だったので、彼らのぎゅっとつまった青春の大切な時期を駆け抜けさせてもらった感覚がありましたね。今回イレギュラーなアクシデントがあって、僕は喬を演じるつもりで収録に臨んできたんですけれど、当日西央役だということが判明して…。「大丈夫か? いけるか?」と思ったんですけど、自分の中で、喬を通して見た西央と、西央を通して見た喬という両方の面が生まれていて、より相手を見て気持ちが動いていくという、いつもとは違った感覚が味わえたので、僕としては貴重な、ありがたい経験だったなと感じています。熊ちゃんとは話し合いながら芝居を進めていったんですけど、終わってみればあっという間で、二日かかったはずなのに、「あ、もう終わっちゃったんだ」っていう寂しさがありました。
──ご自身が演じられたキャラクターについての印象や、演じる上で気をつけた点を教えてください。
熊谷:生きていくうえで他者との関わりが重要な要素のひとつだと思うんですけど、織人はすごく器が「深く」て、探求心がすごくあって、彼の中にはものすごい宇宙というか、ライブラリーが広がっている。自己解決能力、自己分析力が高くて、なおかつ他者との関わりがなくても、自分の興味だけで生きていけるのが強いなと思うと同時に、本人は「僕みたいな普通の人間」と言いますけど、世間一般からはちょっと外れていて、俯瞰的に見る目もある男の子だなと思いました。喬を知れば知るほど、彼はどこまで深く思考を巡らせているのかなと考えながら演じました。体に起きてしまった変化や、最初はなし崩し的に始まった西央との関係から、織人は自分からひととの、西央との繋がりを求めていくようになる。ひとりで完結していた世界から、繋がりを求めて、焦がれていく様は胸にくるものがありました。普通に生きていくと経験するものとはまた違う情緒の成長を見せてくれるキャラクターだなと思いました。
小野:西央はまずなにより家庭環境が複雑で、そこで周りとの関係性を守るために自分を笑顔で縛るという、呪いみたいなものが根底にある。悲しさ、切なさがある子だなあと思います。作中に出てくる「ただニコニコただニコニコ」というセリフがまさに呪詛だなと。あれに縛られて生きてたんだろうなと思うと、すごく胸が苦しくなる瞬間もあったんですが、そんな世界に違った色を見せてくれたのが喬だったんだろうなと思うと、あの体育倉庫が本当にエデンに思えてくるんですよね。特別な空間というか。体育倉庫から出ていく日が、本当に世界が終わってしまう瞬間みたいな、フリートークで熊ちゃんが「船出を見送る感覚」と言っていたんですが、すべてが終わりつつ、そして何かがまた始まるような。でもあの瞬間にはもう戻れないんだろうな、戻らないんだろうな、とも思う。あの七日間だったからこその出来事だったり、想いを感じて、あの体育倉庫が僕もすごく愛しくなっていましたね。
──お相手のキャラクターについての印象や、一緒に演じられてみてのご感想・印象に残ったシーンなど教えてください。
熊谷:もし僕自身が西央くんとクラスメイトだったら、ものすごく好意的に見ると思うんです。明るくて楽しくて。ただその裏の、友樹さんが先ほどおっしゃってたような笑顔の呪詛だったり、世界を引いて見ている立場だったり、その奥に踏み込めるのは、本当に劇的な何か、呪いを壊せる何かがないと、僕は一生西央くんのその面を見れないと思いながら収録していました。ヒートが始まると、すごく甘い花に吸い寄せられていくような感覚がありました。アルファとして覚醒し始めている喬に求められて、でも彼女への罪悪感を抱いていて…。その狭間の揺れ加減がすごく切なくて苦しくて、でもやっぱり抑えられなくて。別れを告げるっていう決断をだしても、報われないと思っていてもそれでも抑えられない気持ち。いろんな感情がマーブルに混じりあっていく様が、友樹さんのセリフを通して聞こえてきて、胸が締め付けられましたね。
小野:僕が喬を演じる前提で台本を確認していたときは、ここはこういう風に演じようとか、セリフを言ってみようとか思っていたんですが、いざ熊ちゃんが実際に僕の隣で喬として演じてくれた雰囲気が「熊ちゃんの喬」だったんですよ。それが、自分も演じるつもりで真剣に喬と向き合った身としてはすごく嬉しかったですね。喬のキャラクターの肝である、普段あわあわしてるからこそのアルファモードに入ったときの「雰囲気違くねえ?」というお芝居のギャップが熊ちゃんだったからこそ、より生きたなという感覚があったので、西央として熊ちゃんの喬と一緒にいられてよかったなと思いました。
──最後に、楽しみにお待ちいただいているファンの皆様にメッセージをお願いいたします。
熊谷:距離は近いのに心は遠い、という喬と西央にとってはエデンであった空間の中で心を織りあっていく様が、演じさせていただきながらすごく胸にきていました。しっかりと気持ちを込めて演じました。ぜひお手にとって、原作のほうもあわせて何度も楽しんで、これからもこの作品を応援していただけたらと思います。何卒よろしくお願いいたします。
小野:今までいろんな形でオメガバースの作品に触れさせていただく機会がありましたけど、今回その原点を描くっていうのがすごく新鮮で楽しいよねって熊ちゃんと話をしていました。ふたりが自分たちに起こっている現象に、番とか、ヒートとか、自分なりに言葉をつけていく。それが後々世界中に起こるオメガバース時代の名付けの原点になっていくっていう、まさに前日譚的な要素がすごく大好きでした。ストーリーは内面を抉っていくので苦しい部分もあるんですけど、パズルのピースがはまっていく感覚を、皆さんにもぜひ原作でも、音声ドラマでも両方味わっていただけたらと思います。そして「続編、見たいね!」みたいな声が強くなってくれたら、もしかしたら皆さんのもとに音声ドラマがお届けできる機会があるかもしれないので、ぜひまずは、今回の音声化を楽しんでいただけたら嬉しいです。僕ら自身見送った彼らとまた会える日を楽しみにしています。
──ありがとうございました!