2017年04月19日

「おやすみなさい、また明日」アフレコインタビューvol.1


ドラマCD「おやすみなさい、また明日」発売まであと9日!


凪良先生の作品の中でも切ない度がかなり高い本作、収録でもキャストの熱演が涙を誘いました。収録後、まだ感動の余韻が残る中行われた、つぐみ役の松岡禎丞さんと、朔太郎役の古川慎さんのロングインタビューをご紹介いたします!

――収録を終えての感想をお願いいたします。

松岡:みなさんにBLという概念を超えて聴いていただきたい作品であるとすごく感じました。読み進めていくうちに、どんどん心の中で自分とつぐみの気持ちがシンクロしていって、収拾がつかないくらい泣いてしまいした。演じさせていただけて本当によかったです。

古川:実は、収録日が近づくにつれて『ちょっと演りたくないな』って思うような心境があったんです。これを演ってしまうと、僕の中での朔太郎とつぐみのお話が終わってしまうような気がしていて。お話を楽しみたい、でも最後の、つぐみが亡くなっちゃっているところまでいきたくないと思ってしまうような、自分の愛するつぐみという人を大切にしたいなって心から思えるような作品でした。
僕の気持ちは朔太郎が作中ですべて言っている気がするので、あえて言ってしまうと、大往生できてすごくよかったなって思います。もう一度やりなおしたい、つぐみと出会いたいと思えるような、一言では言い表せないぐらい幸せな時間でした。

松岡:最後のシーンで、朔太郎が「やっぱり思い出した」と言うセリフがあるんです。明日も忘れるけどまた思い出すからって。それが本当に「おやすみなさい、また明日」という意味で、その日々を繰り返して、最終的には同じところにいけるっていうところに、くるものがありました。

――演じたキャラクターについて教えてください。

松岡:つぐみは僕の中ではすごく感情移入しやすかったです。考え方が似てるんじゃないかなって思う部分がありました。演じる意識が強いと自分の中で噛み合わない部分があったので、あえて自然体の演技にすることを重視しました。慎との掛け合いなど、現場にいかないとわからない不安はあったんですが、やればやるほど世界に入っていけた気がします。
キャラクターの印象として、つぐみの立場が少し重いなっていうのはありました。伸仁の話もそうなんですけど、ずっと一緒にいた人間に子供がほしいから別れるっていうのは、それはないだろうっていう。良平さんが憤ってましたけど、あの気持ちはすごくわかるなって思います(笑)。
つぐみという人物が朔太郎と出会ったことによってどんどん変わってく気持ちをすごく大事にしたいなと思いながら、演技させていただきました。

古川:僕は「記憶がなくなっていく」ような辛い経験をしていないのでなんとも言えないけれど、自分にはどうにもできないところで自分の大切なものが失われていく辛さって、やっぱり身を切るような思いだなって思うんです。
おそらく朔太郎の中では、すごく苦しんでいる朔太郎と、誰かと一緒にいることを諦めている、客観的な朔太郎がいるんじゃないかなって勝手に思っています。そこに、つぐみという自分が大ファンな人が現れて、色んな思いを紡ぎあって、仮面では隠しきれない思いが出てきた時の心情の吐露が、すごく切ないんですよね。
本当は寂しくて辛くて、むちゃくちゃ誰かに助けてもらいたいけれど、忘れちゃうかもしれないからその人を大切にできないっていう本心がどんどん現れていくところが、すごく共感できました。
辛いものを抱えた本当の朔太郎を受け止めてくれる人がいて、一緒に生きていけるってなんて素晴らしいんだろう。そんな人生がいいなって思いました。

―――お互いの印象はいかがでしたか?

松岡:慎がどう思ってるかわからないですが、演技を聞いていて思ったことは、よく踏ん張ったなと。「この言葉尻とかそういうニュアンスでおさめるんだ」と思うことがかなりありました。それは僕にはない感性なんで、すごく勉強させていただきました。

古川:えぇ!?(驚)

松岡:文章のラストや文節の区切りとか、シーンが切り替わる直前のおさめ方とか、自分にはないところが、魅力的に感じました。掛け合っていて違和感を全く感じないんです。掛け合えば掛け合うほど、本当にキャラがその場にいる空気感になってくる。だから本当に、相手が慎でよかったなって。

古川:恥ずかしい(笑)。
僕はずっと前から松岡さんの心情描写を勉強させていただいていたんですが、今回の収録では、主観的な話になってくると、松岡さんがどんどん可愛く見えてくるんですよね(笑)。掛け合えば掛け合うほど、つぐみがそこにいるんだなって気持ちがどんどん出てきて、側にいきたいという気持ちと、朔太郎としては『待て待て』という気持ちがせめぎあいがたくさんありました。つぐみが松岡さんでほんとによかったなって。めちゃくちゃ好きになりましたもん。

松岡:自分も掛け合っていくうちに、家で台本を読んでいるときは泣く予定のなかった部分で、震えてきてしまったりするんですよね。でもこれが心理描写としてはありなのかなという場面が結構あったので、素敵な現場でした。

――最後に、楽しみにお待ちいただいている皆様にメッセージをお願いします。

松岡:初めから最後まで生涯を演じさせていただく作品ってそうそうないんですけど、これだけ綺麗なお話と出会えてよかったなって思います。物の価値観や記憶のあり方だったり、認識を変えられた作品になりましたね。
この場で出会うのもある意味運命だと思うので、それに感謝したいっていうぐらい、出会えてよかったなと思える作品でした。
皆さんも、この「おやすみなさい、また明日」を聞いて、自分なりの捉え方を考えていただきたいと思います。何度も聴いたり、原作を読み直したりすることで、物語が広がっていくと思うので、ドラマCDと原作、両方ともよろしくお願いします。

古川:物語としてはふたりの青年が出会うお話ですが、人間関係、例えば身近にいる誰か、家族でも恋人でもいい、その人たちとの何気ない日常や紡いでいってる記憶、思い出、そういったものの見方が変わる作品なんじゃないかな。自分と好きなひとが笑っていられる幸せな時間って、いつまでも永遠に続くわけじゃない。でも儚いからこそ、その一瞬一瞬を大切にしていきたいし、そういった積み重ねが本当に素敵な思い出になるんじゃないかなって思います。
今回は我々スタッフ、キャスト一同で「おやすみなさい、また明日」の素敵な世界を、皆様に音として楽しんでいただけるよう頑張らせていただきました。ぜひ聴いていただければ嬉しいと思いますし、作品をもっともっと好きになっていただければ、何も言うことはないほど幸せですね。

おやすみなさい写真.jpg
(左から、古川慎さん、松岡禎丞さん)


――ありがとうございました!

次回は、日野聡さん、木村良平さんのアフレコインタビューをご紹介いたします!
posted by Ginger Records at 20:47| おやすみなさい、また明日